いつから受験準備すれば... 気になる首都圏の中学受験最新状況は?

教育

2026/09/18

「中学受験、うちもした方がいいのかな」——そう考え始めた時、多くの保護者がまずぶつかるのが「実際のところ、どれくらいの家庭がしているのか」「塾はいつから」「お金はいくらかかるのか」という素朴な疑問です。今回は感覚論ではなく、できるだけ実際の数値をもとに、中学受験を検討し始めた方向けに整理しました。

首都圏(一都三県)の小学生の受験率

2026年度の首都圏(一都三県)入試では、四谷大塚の集計によると受験率19.1%(過去最高)、受験者数は推定約55,000人となりました。一方、首都圏模試センターの推定では受験者総数52,050名、受験率18.06%(過去3番目の高さ)となっています。調査元によって数値に多少の差はありますが、首都圏の小学生のおよそ5〜6人に1人が中学受験に挑戦している計算になります。

都県別に見ると、その差はさらにはっきりします。

都県

中学受験率(2026年度入試)

東京都

30.9%

神奈川県

15.3%

千葉県

9.9%

埼玉県

8.7%

出典:東京都教育委員会等のデータをもとにしたダイヤモンド教育ラボの集計(2026年7月)

東京都が突出して高く、23区内の教育熱心なエリアでは受験率がさらに高い地域もあります。同じ首都圏でも、住んでいる地域によって「中学受験が当たり前」かどうかの感覚は大きく異なると言えそうです。

塾はいつから通っているのか

複数の調査を見ると、通塾開始のボリュームゾーンは小学3年生の2月(新小4)から小学4年生の1月にかけてです。「全国偏差値60以上の中学校に通う保護者調査(ひまわり教育研究センター)」によると、通塾開始時期は「小4の2月〜小5の1月:23.3%」「小3の2月〜小4の1月:22.0%」という結果が出ており、この2つの時期を合わせると全体の約4割を占めています。

なぜこのタイミングが多いのかというと、中学受験対策塾のほとんどが、小学3年生の2月から小学6年生の1月までの3年間で受験準備ができるようにカリキュラムを組んでいるためです。多くの塾で「新小4」を起点にカリキュラムが設計されているので、ここから入塾するご家庭が最も多くなります。

一方で、難関校を目指す家庭では低学年からの通塾も珍しくなく、小学1年生から通い始めるケースもあるなど、開始時期は幅広いのが実情です。逆に小5・小6からのスタートでも「絶対に間に合わない」わけではありませんが、学習量を考えるとかなりの追い込みが必要になります。

塾なしでも中学受験は可能なのか

「塾に通わせず、自宅学習だけで中学受験はできるのか」という疑問を持つ家庭も増えています。結論から言うと、不可能ではありませんが、条件が揃うことが前提です。

実際に、進研ゼミやZ会といった通信教育だけで中学受験に臨む家庭の事例も紹介されており、8人きょうだいの家庭で通塾せずに難関校の開成中学へ合格したケースを扱った書籍『通塾なしで開成合格!中学受験おうち勉強法』が話題になるなど、「塾なし中学受験」は一部で実践されています。共通しているのは、①子ども自身に自律的な学習習慣がある、②保護者が学習計画の管理や丸つけなどに伴走できる、③志望校が最難関校でなければハードルはやや下がる、という点です。

塾のメリットは、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境や、入試傾向を熟知したプロによる指導・情報収集力にあります。逆に「塾なし」を選ぶ場合は、模試の受験(志望校内での立ち位置を知るため)や、通信教育・市販教材・家庭教師などを組み合わせて、情報とペースメーカーの機能を別の形で補う工夫が必要になります。

費用はどのくらいかかるのか

最も気になる「お金」の話です。塾関連の費用は学年が上がるほど増えていくのが一般的で、目安は次の通りです。

学年

年間の塾費用目安

主な内訳

小4(新小4)

40〜70万円

授業料・教材費・季節講習(春夏冬)

小5

40〜70万円

授業料・教材費・季節講習・模試代

小6

90〜120万円

授業料・志望校別特訓・夏期合宿・模試・直前講習

3年間合計(目安)

約120万〜250万円

塾費用のみ(交通費・家庭教師・受験料等は別途)

出典:塾選「【2026年最新】中学受験にかかる塾費用は?」、AGAROOT「中学受験の塾費用はどれくらい?」を参考に作成

実際の家庭の体験談として、小4から小6の受験本番までの合計が275万〜280万円ほどだったという報告もあり、これに家庭教師や志望校別特訓、模試代などを積み増すと、300万円前後に達するケースも珍しくありません。

もちろんこれは大手進学塾の集団指導コースを想定した金額で、個別指導や科目数を絞る、通信教育を併用するなどの工夫次第で費用を抑えることも可能です。「合格後」の学費(私立中学の授業料など)は別途かかることも忘れずに、トータルで資金計画を立てておくことが大切です。

まとめ:数字を知ることが、迷いを減らす第一歩

首都圏では小学生のおよそ5〜6人に1人が中学受験に挑戦し、多くの家庭が新小4のタイミングで塾に通い始めています。塾なしという選択肢もゼロではありませんが、条件次第という側面が大きく、費用面では3年間で200万円前後を見込んでおくのが現実的です。「なんとなく不安」から「具体的な数字をもとに判断できる」状態になることが、家庭に合った受験スタイルを選ぶ第一歩になるはずです。

参考・出典

  • 四谷大塚 2026年度入試受験率・受験者数データ(スクール21入試コラムより)

  • 首都圏模試センター「2026年の首都圏私立・国立中学受験者数」

  • ダイヤモンド教育ラボ「中学受験ブームはいつまで続く?」(2026年7月)

  • ひまわり教育研究センター「全国偏差値60以上の中学校に通う保護者調査」

  • 塾選(bestjuku.com)「【2026年最新】中学受験にかかる塾費用は?」

  • AGAROOT「中学受験の塾費用はどれくらい?」

  • コエテコ byGMO「中学受験の費用総額はいくらかかる?体験談からくわしく解説」

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